子どもの『今』 を大切にして未来に繋ぐ

現在、特別支援学校を卒業して就職や福祉サービスを利用した生活介護や就労支援を受ける人は全体の94%だと言われています。ほとんどの支援学級の学生が高校を卒業してすぐに社会に出て働くことになります。これは、高校を卒業してすぐに就職をする割合が10人に2人と言われているのに対して非常に高いと言えます。しかし、現在の学校教育では就職をするための教育はまだ不十分です。
なにより、そのような現状では就職に対しての意識や関心が低い学生が多くなります。
実際に社会にでるとどうなるのか?働くことの準備や社会に出るために必要なスキルが十分に育たずに就職をすることになってしまい、早期に離職をしてしまったり、働くことに恐怖を覚えてしまいひきこもりなどの2次障害を引き起こしたりするケースが多く働くことを選択できなくなることがあります。では、この様なことを少しでも減らす為にどうすればよいのか?そのためには2つの課題をクリアする必要があると思います。1つ目は、学生の時から働く力を身につけることができる場所作り、本人の働くためのスキルを身につけること。2つ目は、社会が障害に対しての理解を高めることが必要だと考えています。

働く力を身につける場所

なぜ?学生の内から働く力を学ぶ必要があるのか?
そもそも、働く力とは作業能力と社会性スキルのことです。
実際に、社会に出るとこの2つ力がないと仕事をすることが難しくなります。
そして、就職をしてから働く力を向上させることは非常に難しいと言われています。
だからこそ、働く力を学ぶためのプログラムと環境を用意をして子どもが自ら就職意欲を持てるように促せる機会を学生の時から提供するべきたと考えています。それにより、働くための実務的な準備と就職意欲が育ち、早期の離職や仕事の不安がなくなります。

障害特性の理解と配慮

会社が主導になって一緒に働く従業員が障害について理解している環境作りを行っていく必要があると考えています。その環境を作る為には、インターンシップや職場体験で関わりを持つことが大切になってきます。そして、お互いが出来ることを理解することにより作業工程を分解・単純化することや新たな自助具を開発して多く、本人の能力・特性・個性に合った仕事を創出したりするなどの合理的配慮を促進している必要があります。

放課後等デイサービス事業

就労準備型放課後等デイサービス

就労準備型では、就労を考えている子ども向けに働くために日々の作業訓練やソーシャルスキルトレーニングの中で基礎をしっかりと築き上げ、ステップアップを目指して取り組んでいます。子ども一人ひとりの特性を配慮してポラリス独自のプログラムを用い提供しています。具体的には、就労支援事業所の作業を参考にして開発した訓練キットを使用し、基礎作業トレーニング、応用作業トレーニングをはじめ実際に就労支援事業所での体験実習(インターン)といった3つのステップからなる働く力の向上を目的とした作業訓練プログラムと仕事の技量面だけでなく、他者との適切なかかわり方をする上で必要な社会性を習得するための「ソーシャルスキルトレーニング」と呼ばれる対人技能訓練を併せておこなうことで、働く上での集中力や技量、職場や日常での社会スキルを向上する2つの療育プログラムを提供しています。

生活訓練型放課後等デイサービス

生活訓練型では、自立する上での欠かすことのできない『生活力』の習得を目指すトレーニングを提供しています。子ども一人ひとりの困り感と向き合い、個別プログラムを用い、課題に応じて取り組んでいます。具体的には、ライフスキルトレーニングという子どもに生活習慣の内容を教え、実践を促して習得をめざしていくものや、認知プログラムといった身体面・学習面・社会面の3つのトレーニングで見る力、聞く力、集中力、記憶力、想像力の向上を目指す療育プログラムです。このプログラムにより、将来に向けた自立や社会スキルの土台となります。